カンファでよく「もっとまとめて」とか「で、結局どうするの?」とか
言われて悩むレジデントも多いのではないでしょうか?
今回おすすめする本はそんな悩めるレジデントの皆様にとっては、非常に役立つ内容かと思います。
1分で話せ
こんにちは、たつまるです。今回もおすすめ本およびサービスの紹介です。
突然ですが、みなさんカンファレンスは得意ですか?
僕は死ぬほど嫌いで、毎回発狂しそうになったのを覚えています。
結局何が言いたいの? で、この患者さんはどうするの?
これよう言われるんですよね〜
初期研修医、または後期レジになっても、カンファレンスで話すというのは非常に苦手で、毎回憂鬱でした。
ただでさえカンファレンスってなったら緊張するし、あれも言わなきゃこれも言わなきゃとなって
結局自分でもよく分からない、また自分でわかっても上手く伝わらない
これの連続でした。
そう思ってた時にこの本「1分で話せ」というタイトルはかなり心に刺さりました。
まさにその日、カンファで、
患者1人あたり30秒で話せ
と言われたばかりだったので、、、
本を聴くという選択
この本、読んでみたいと思ったんですけど、
話し方の本を活字でインプットしてもいまいちピンとこないというか、
的外れのような気がしていました。
それで一度は敬遠したんですが、そこで出会ったのがこのサービス:Amazon Audibleでした。
読みたい本があるけど、時間がなくて読めない、、
何かしながら読書もできたら良いのに、、
そう思ったことはありませんか?
僕は通勤(運転)中とか、皿洗いしてる時に、この時間無駄だな〜。なんとか有意義な時間にならないかなと感じてました。
これなら何かしながらでも聴けるし、そもそも話す技術なので、やはり音声で聴く方が自然です。
良い組み合わせだなと思い、購入しました。
聴いてみた
購入したと言っても
現在、新規登録すると一冊無料のキャンペーンをしておりましたので、実質無料でした。
有料になる前に解約もできるので、とりあえず登録してみました。
Audibleで聴ける本は限りがあるのですが、割と有名なものはある気がしました。
やはり図が多用されるものは、音声だけになるので不向きかなと思いますね。
レビューなどをざっと見て、やっぱり気になってたこれだと思い、「1分で話せ」にしました。
書評
この本は一般的な会社でのプレゼンに悩む人たちに向けて、という色が強いですが、
医師にとっても非常に役立つ内容でした。
「どっちが分かりやすい?」
この問いの後、A・Bと2パターンのプレゼンが流れます。
これは読むではなく、聴くという選択をして大正解でした。明らかにどちらが下手か分かります。
そして自分は下手な方のプレゼンをしていたなと痛感しました。
「相手を動かしてなんぼ」
これは本書でたびたび繰り返されるキーワードです。
プレゼンは、聴いた相手に動いてもらうことが重要である、ということでした。
本書での例ですが、
「Aという商品は、原価が安くて、売り上げがよくて、お客さんからも好評で、今後の好調も期待できて、」
というプレゼンではなく
「Aという商品を全面的に推し進めていきます。」
と言うべきと。
聴いたらそらそーだろと思うのですが、自分はできていなかったなと、改めて思いました。
「治療してなんぼ」
思えば昔の自分は、
「○○さんですが、誤嚥性肺炎で入院・抗菌薬加療X日目で、昨日から熱も下がって、採血では炎症反応も低下してきて、
活気も良好で、食事量も回復してます。」
などと言って、
上級医から
「それは事実を列挙しただけだ、それでその患者さんはどうするの?」と
よくボコボコにされてました。
我々の業界で言えば、治療してなんぼな訳ですから、
SOAPの P をもっと主軸としたプレゼンをすべきだった訳です。
ピラミッド構造を意識する
この話もたびたび出現します。
話の結論をピラミッドの頂点(1段目)とし、その根拠となるような事柄を2段目として用意する。
さらにその根拠達を色付けるような具体例を3段目として用意する。
このように話したい事柄を、階層に分けて整理することが重要な訳です。
例えば、先の患者さんならば
1段目(P):現行の抗菌薬を続ける or de-escarationする
2段目(A): 全身状態・感染兆候は改善している
3段目(O):解熱した、L\Dが改善傾向にある、活気良好になっている、食事量が回復している
といった感じでしょうか。
このように分けて考えるのがこんなにも重要だったのか、と改心しました。
普段からSOAPでしっかり分けてカルテを書いておられる方は、より(P)を意識したプレゼンを心がけると良いかもしれません。
まとめ
治療してなんぼ
結論(Plan)を最重要に
本を聴く、ってすごく楽
以上です。最後まで読んでくださり、ありがとうございました!